もとつの頭と心の中

 

ブログを書きたい。でも続かない。

テーマを決めると途端に書けなくなる。

テーマを決めなくてもなんとなくポジティブな場にしたくなってキラキラしたことしか書きたくない見栄っ張りが顔を出す。

 

もともと自分の気持ちや考えを言葉にすることが苦手な子どもだった。

苦手だから積極的にやらないし、経験値がないまま大きくなって大人になっても当然苦手なままだった。

中途半端に聞きかじった心理学の知識を振りかざして母親のせいにしてみたりもしたけど、結局は自分の力不足だった。

 

ここ数年で一気に変わって、自分の気持ちや考えを伝えられるようになった。

誰彼構わずではなく、きちんと関係性を築いてからでないとなかなか伝えられないという条件付きだが。

それも自分で気が付いたわけではなく、心療内科の先生に言われて気付いた。

言われた時はピンとこなかったが、一年後くらいにようやく納得した。

 

それでも私にとっては大きな成長だ。

何せ子どもの頃は「おなかが痛い」ということさえ訴えられなかったのだから。

 

私はこれをしてほしい。

こうしてもらえたら嬉しい。

これをされるといやな気持になる。

こういうことはしないでほしい。

 

ずいぶん伝えられるようになった。

感情的ではなく、落ち着いて「私はこう思う」という伝え方ができるようになった。

ネガティブなことも、「あなたのせいで」と責めることなく「私はこう考える」と伝えられるようになった。

 

モラハラ夫には何も伝わらなかったし、私のすべてを否定された。

夫のことは否定するなと言われた。

ここまで言葉が伝わらない経験は初めてだった。

恐ろしかった。

一歩間違えば私が夫の立場になっていた。

夫は数年前の私だった。

 

だから私を引っ張り上げてくれた恩師になりたいと思った。

だけど私は恩師と違って経験も知識も浅かった。

あっという間にモラハラに飲み込まれて自分が壊れていった。

恩師から逃げ出した私と同じように、夫も私から逃げ出した。

ただし夫は自分から逃げ出す勇気はなかった。

私を悪者にして私の悪行に耐えたにもかかわらず捨てられた不憫な夫という構図に仕立て上げた。

 

恩師から逃げ出した私はどん底にいて、もう一生笑える日なんて来ないんじゃないかと本気で思った。

毎日死にたいと思い、それでも死ぬ度胸なんてなくて、何もできず、ただ食べて絶望して眠るだけの日々だった。

やがて私の中に怒りが湧いてきた。

私だって頑張ってた。一生懸命やっていた。

そこから少しずつ気力がわいてきて、いろんなことに気付き始めた。

そして私のすべてが変わった。

何があっても大丈夫と思えるようになった。

揺るぎのない絶大な自信を手に入れた。

 

心を夫にめちゃくちゃにされた時も、私はまだ大丈夫だと確信を持っていた。

本当に再起不能になる前にきちんと逃げ出せることも分かっていた。

正直もう少し早く見切りをつけていれば、とも思うが、きっとこれも必要な痛みなのだろう。

傷つけられた心はそう簡単に癒えない。

これほどまでにつらいのかと驚く。

集中力もなくなった。

ストレスへの耐性もかなり低くなった。

ふとした瞬間に思い出し、泣きわめきたくなることもある。

夫は被害者ぶって私を悪者にするだけで、本当の心の痛みと向き合うことはないだろう。

死ねばいいのにと心から思う。

そんなことを思う自分に驚愕する。

腹立たしく思う人はいても、そこまで強い憎しみを抱くことは今までなかった。

簡単にそういう言葉を口にする人に眉をひそめる側だった。

 

そこまで人を憎むような出来事に遭遇しなかった私は、とても幸せだったと今になって思う。

綺麗事だけで生きていける世界だった。

今はもう戻れない。

夫のことを心から死ねばいいと思っている。

一度死んで、さっさと生まれ変わればいい。

これまで自分がどれほど身勝手に生きてきたのか

どれほどの優しさを無下にしてきたのか

どれほどの愛を受けてきたのか、そしてそれに気づかなかったのか

死ぬほど恥ずかしいだろう。

恥ずかしすぎて本当に死ぬかもしれない。

ざまあみろ。

そして私の愛の深さに気付くがいい。

死ぬほど後悔すればいい。

私は二度と夫には会わない。

あの時もっと大切にしていれば、と悔やめばいい。

さっさと死んで。

自分の心と向き合って。

死なないから。

そのままで大丈夫だから。

四の五の言わずにさっさとやれば楽になるのに。

 

 

 

それをしてほしい私としたくない夫。

見ている世界が違う。

私から見える世界は、夫が自分と向き合えばお互いハッピーになれる世界だった。

夫が見ていた世界はかつて私が見ていた世界だった。おびえる自分を必死に隠さなければ攻撃されてしまう恐ろしい世界。そんなの幻なのに。

そこにいたいという夫を引っ張り出そうと必死だった。

本当のあなたはそこにいたくないでしょう、と何度も言った。

テコでも動かなかった。

ありのままの夫を受け入れるのに、少し時間がかかってしまった。

そこに居続ける人とは一緒にいたくない。

夫のことを受け入れて、自分の気持ちも大切にする道は離れることだった。

 

 

なんでやねんと責める気持ちはなかなか消えないし、傷つけられた記憶も消えない。

これでよかったと思っても、死ねばいいと憎む気持ちがはびこっている。

私の頭も心もぐちゃぐちゃだ。

だけどそのぶんまた一つ、他人の痛みを理解する材料が増えた。

憎しみは何も生まないなんて綺麗ごとを言うだけの小娘ではなくなった。

憎しみにも寄り添える大人に成長した。

 

 

いつまでつらい日々が続くのかわからないけど、夫と一緒に暮らしていた日々と比べたら天国のように楽しい毎日なのは確かだ。

今目の前に夫はいない。ただの亡霊。ただの記憶。

されたことは消えないし忘れることもできないけれど、そのために今目の前にいる人たちをないがしろにしたり、楽しい出来事をふいにしてしまうのはもったいなさすぎる。

思う存分憎み切って、さっさと自分の人生を楽しもう。

 

 

 

マボロシ~~~~~~!!!!!